手取35万円中30万を貯金して3000万を貯めた人がいる

 

 次の記事が一部のリタイアブログで話題になっています。

手取り35万円中30万円を貯金する男の究極ライフスタイル

だが、投資で大儲けしたわけでもなく、親が富裕層なわけでもなく、普通の年収ですでに3000万円を貯蓄した猛者たちがいる。彼らはどのようにして老後の安心を手に入れたのか!?

 この記事に登場する鈴木さん(仮名)は、もともと浪費癖があったが、失業を機にミニマル生活に移行し、10年ほどで3000万円もの貯金を作ったのだそうです。

 この人の生活ぶりが結構極端なので

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こんなことできっこない!

と考えてしまいがちですが、そこまで非現実的な話でもないと私は思っています。

 というのも、何を隠そう、私もこの鈴木さんに似たようなスタイルで、リタイア資金を作ってきたからです。

 

★盆堀林道「落石注意」の看板(東京都あきる野市)
林道

年収500~600万円の蓄財スタイル

 鈴木さんの手取り月収は35万、ボーナスはナシとのことなので、年収は単純に12を掛け、420万円、額面に直すと約550万円(参考:年収別 手取り金額 一覧 )。ここではもう少し幅を広げ、500~600万円としましょうか。

 500~600万円という数字は、50歳という年齢を鑑みれば、決して大きくはない数字。かと言って、暮らしていけない程に少ない訳ではない。

 何の考えもなく使っていたら、それこそアッという間に無くなってしまいますが、節約・節約でやっていくと、結構お金が余り、蓄財も不可能ではないというのが、このくらいの年収なのです。

そこまで極端なことをせずともよい

 こういう記事では、その極端な面を強調しがちです。例えば…

光熱費はすべて合わせて月4000円。冬は暖房は一切使わずに着込むことで寒さをしのいでいます。

 こういうのを読むと、

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貯金をするには、こういう、爪に火をともすようなことをしなくてはいけないのか~

という感想を持ち、ひいては「貯金の沢山ある人は変わった人で、普通の人には真似できない」のような先入観を持つようになるかもしれません。

 ただ、記事にするくらいですから、面白くするために極端なケースを取り上げるだけで、実際にはもう少しマイルドな形でも、充分、蓄財可能です。

鈴木さんの家計簿について

 鈴木さんの家計簿は、記事によると次のようになっています。

月収(手取り・賞与なし) 35万円
家賃 0万円
食費 2万円
水道光熱費 4000円
通信費(株主優待) 0円
交際費 0円
雑費 1000円
貯金 30万円
投資 2万5000円

 35万のうち30万は貯金ですが、更に残り5万のうち2万5000円は投資なのですから、生活費は実質2万5000円。すごいなぁ、と思う反面、「何もそこまでしなくとも…」と思います。

 例えば、水道光熱費を4000円から1万円に、食費を2万円から3万5000円に、雑費を1000円から5000円にするだけで、節約のための日々の煩わしさがかなり消え、生活を非常に快適にすることができるでしょう。

 生活費は2万5000円から5万円に上がりますが、貯金+投資で32.5万もあるのですから、そこから捻出したところでバチはあたりません

 2万5000円と5万円の差額2万5000円は、10年で300万、20年で600万。決して小さな額ではないものの、この人の経済状況からして、そこまでして切り詰める必然性がありません。

この人は何のために貯金しているのだろう?

「おじいさんになってから警備員やマンションの管理人などをどうしてもやりたくない。僕の目標は60歳までに1億円貯めること。そこからはノマドライフをして、平均寿命の80歳くらいまで生きられたら十分です」

 おじいさんになってから警備員やマンションの管理人などやりたくない、というのは非常に分かります(笑)

 でも、月の生活費は僅か2万5000円。1年で30万円、10年で300万円、30年で900万円。予備や突発の費用などを考慮しても、貯金が3000万円もあるなら、既に一生分の生活費は稼いでしまっていますよね。この人は何のために貯金をするのでしょうか? こんなにミニマルな生活をしている人が1億円もの大金を必要とするものでしょうか?

 正直、鈴木さんの実在性をちょっと疑ってしまいます。

おわりに

 鈴木さんの実在性は怪しい、と私は踏んでいますが、それはこの記事の内容が全面的に荒唐無稽である、ということではありません。年収500~600万円程度の人が、賢く節約生活を実践すれば、10年単位で数千万の貯金を作ることは充分可能です。

 長く就職氷河期が続いてきた状況を見れば、50歳で年収500~600万というだけで恵まれている、という見解もあるでしょうし、それを否定はしません。ただ、雲の上の人というわけでもなく、「よくいる庶民」の範疇です。

 そのような「よくいる庶民」であっても、やり方によっては50歳で早期リタイアすることも可能なのだよ、ということが、本ブログのテーマ(の一つ)であるのです。

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