春がこんなに美しいのに、会社に行かねばならぬのがもどかしい

 

 4月です。春です。

 今、私が住んでいる東京都西部、すなわち、青梅・奥多摩・あきる野界隈は、一年で最も美しい季節を迎えようとしています。

 都心部も桜の開花で盛り上がっており、あれはあれで綺麗です。でも、特定の大通りや公園に集中的に植えられ、その周囲で、人混みの中どんちゃん騒ぎをしている様は、どこか残念な感じがします。

 こちらの桜は、1~数本単位で、駅だったり、寺・神社だったり、民家の庭先だったり、単なる空地だったりと、あちこちに点在して植えられています。中には、山や渓谷に自生しているようなものもあります。

 わざわざ「桜を見に行くぞ!」と意識なぞせずとも、自転車で数秒~数分走るごとに、ナチュラルに桜が目に入ってきます。

 私の感性で言わせてもらえば、このように何の変哲も無く植わっている桜の木はただ一本だけで、人工的に集中して植えられている大量の桜の木に匹敵するほど美しいものです。

★青梅線・石神前駅前の桜(東京都青梅市)
青梅線・石神前駅

 まぁ、桜の名所として紹介されている訳でもありませんから、その周囲に人はほとんどいません。でも、晴れた空のもと、何気なく植わっている桜の木に咲き誇っている満開の花を、一人静かに眺めていると、本当に幸せな気持ちになるのです。

 もちろん、美しいのは桜だけではありません。

 朝はウグイスの鳴く声と優しい日の光で目覚めます。道を歩くと、色とりどりの花。山の中の水たまりからはゲコゲコと蛙の声。多摩川の渓谷では、そろそろ新緑が色づいてくるはず。視線の先には、奥多摩の山々が。

 

 こんなに、こんなに美しい自然があるのに、残念ながら、それを充分に味わっていられる時間はあまり長くありません。

 それは、会社に行かなくてはならないからです。

 今、私がここに住んでいるのは、リタイア後は自然に囲まれた場所で過ごしたいと考え、数年前、ここに住居を購入したからです。
 ⇒リタイア後の住居、こうして私は青梅に辿り着いた

 確かに、この地の自然は美しい。リタイア後の住処として、ここを選んだのは正解でした。

 ただ、リタイア前からこの地に住んでいると、出勤の際、山・川・花・空などが目に入ってきて、

左・吹き出し
セイル

ああ、自分はこれらを満喫することなく、これから電車に乗って、仕事に向かわなくてはならないのだな。何だかもどかしいな。

ということを、どうしても考えてしまうのです。

 まあこんなのは「リタイア後のご褒美」だと捉えて、リタイア前は気にせず通り過ぎてしまえばいいんでしょう。でも、殺風景な冬を乗り越えた後の春は、あまりにもまぶし過ぎます。もともとこの地の自然を良いと思って引っ越してきたのですから、それらを無視して通り過ぎる、というのはなかなか出来ないのですね。

 ある意味、リタイア後の生活を前倒しで体験しているとも言えますが、だからこそ、実際にはリタイアしていない、というギャップが、今感じているもどかしさの主要因なのでしょう。

 

 さてどうするか? といってもどうしようもない。

 予定通り、最終出社日までしっかり働いて、無事、リタイアを迎えること。これしかない。

 来年の今頃、今年と同様の春を迎えて、私はどのように感じているのでしょうか?

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