リタイア・老後の予備資金はコミコミ1000万円

 

 以前の記事で、次のようなことを書きました。

私が感じた「リタイア資金計画のコツ」【概要編】

 なので、どうしても予備資金を一定額持っておくことは必要ですし、そのことで精神的な安心が得られます。
 問題はこの予備資金をいくらに設定すればよいのか?ということです。少なすぎると不安ですし、多すぎると多額の資金を塩漬けにすることになってしまいます(中略)。
 以降は、ここで確定した資金を、計画的に取り崩す生活をしていくわけですが、一定額(私の場合1000万円)は予備資金として、よほどのことが無い限り手をつけないでおきます。

 今回は予備資金のことについて、もう少し詳しく書いてみます。

★春先、早速生えてきたツクシ達(東京都青梅市)
青梅のツクシ

死亡時に「貯金ゼロ」ではなく、予備資金が残るように試算

 多くの人は、死亡する時点で残高がゼロになるような試算をしています。

 かの有名な逃げ切り計算機も、結局は残高がゼロになる時点をもって「○歳まで生きられそうです」と答えを返しています。

 でも私の場合は少し違って、死亡時点で残高が約1000万円になるように試算しています。これが予備資金です。

予備資金は人生上の諸リスクへの対応のため

 1000万円もの金額を塩漬けにする分、私の資金計画では、例えば、次のようなリスクを個別には見積もっていません。

  • 想定よりも長生き
  • インフレ
  • 年金が想定ほどもらえない
  • 想定外の自宅修繕
  • 大病・大怪我・介護

 その代わり、予備資金としてコミコミで1000万を用意し、上記のリスクが発現してもある程度対応可能なようにしておこう、という発想です。

 このような考え方をする理由は次の2つ。

  •  諸々のリスクにおける最大損失額を個別に算出し全て合計すると莫大な金額になる。
  •  リスクが「パワー全開」で複数発現する可能性は極めて小さい。

 つまり、リスクを個別に捉えると、どうしても損失額を過大に見積もることになり、その分は塩漬けになってしまうわけで、これまで折角貯めてきたお金を有効活用できなくなります(「お金は使い切って死ぬ」という思想の回も参照)。

 あまり確率の極端に低い事象を恐れて先に進むことができなくなるよりも、コミコミで例えば1000万円を最初から計上してしまうのが実際的だし、精神的にも健全でいられるのではないかと思うわけです。

リスク発現時の1000万円の使用法

 上記で述べたリスクが発現したとき、予備資金1000万円はどのように使っていくのか考えていきます。

想定よりも長生き

 これは、私が感じた「リタイア資金計画のコツ」【概要編】の回でも述べましたが、1000万円を単純に取り崩していきます。

 私の想定死亡年齢は90歳ですが、万一、90歳でピンピンしていたとしても、その時点で貯金1000万円+年金があれば充分過ぎるかな、と思います。というのも、現在の生活を続ける限り、貯金の取崩額はせいぜい年間数十万円くらい。他のリスクが発現して1000万円が目減りしていたとしても、残りの短い人生を支えるには充分な額ではないかと。

インフレ

 ここ何十年か、日本ではインフレらしいインフレは起きていません。あんなに政府と日銀がインフレターゲットだなんだと、お札を刷りまくるとか色々やっても、なかなか物価が上がらない。

 これは構造的な問題ではないかと思うので、最初からインフレを試算に盛り込むのは意味が無いと私は考えています。そこで、インフレを「確定事項」ではなく「リスク(可能性)」と捉え、先の1000万円で対応するわけです。

 インフレが起きたとしても、いきなり物価がドカンと上がるわけではなく、対応する時間は充分にあります。1000万を取り崩しながら、少しずつ生活水準を落とすようにしていけば、どうにかなるでしょう。特に、持ち家があるのでこの点は有利です。

 ちなみに、インフレの無い状態で、年150万で30年生活すると4500万円。年1%のインフレが30年継続して同等の生活をした場合は、約5200万円。この想定での差額は約700万円となります。

年金が想定ほどもらえない

 年金がある日突然ゼロになることよりも、少しずつ減額されたり、開始年齢が上がったり、ということを想定する方が現実的です。そして、私は既にそのような方向性で見積もっています。楽観的・悲観的なシナリオを作ったりしてね。

 ただ、悲観的なシナリオよりも更に支給額が減る、という場合は、インフレと同じような対応をとります。すなわち、年金の制度改定を定期的にチェックしつつ、先の1000万円を取り崩しながら、少しずつ生活水準を落としていくのです。

想定外の自宅修繕

 リタイア後住居に「持ち家」を選択した理由【資金編】の回でも述べましたが、固定資産税+修繕費で月額あたり2万円ほど見込んでいます。これにより、例えば15年に一度、200~250万円ほど捻出できるので、この範囲に修繕費用が収まっていれば全然構わないわけです。

 ただ、想定以上に自宅が傷んでいたとか、老後に備えてリフォームしたいとかあれば、先の200~250万の他に予備費用を取り崩すことになります。いくらかけるのかは、想定余命と残高の見合いで。

 なお火災発生時は火災保険があるので問題無し。

 あとは自然災害でしょうか。特に問題になるのは大規模震災時。青梅・奥多摩など関東西部の山間部は地震に強い(都心部より震度で1~2くらい低いのが通例)のですが、この地域での壊滅的被害が全く無いとは言い切れません(立川断層もあるし)。

 そうなったら、そのときの手持ち資金(予備の1000万含め)で、どうにか頑張るしかありません。地震保険は割に合わないので入っていません。

大病・大怪我・介護

 これらは、公的保険がきくので、諸々費用はかかってくるものの、1000万円あれば充分やっていけると考えます。下手に民間の保険に入って保険料を払うより、現金をとっておいた方が、いざというとき役に立ちます

おわりに

 リスクに備えるのは大事ですが、どのように・どこまで備えるか、というのは色々考えがあると思います。私の場合は、「諸々のリスクをコミコミで1000万円確保」としましたが、これくらいが現実的だったからです。

 予備資金に1000万も確保できない!という人も、固定費さえ充分に圧縮しておけば、500万とか300万とか、可能な額を確保しておけば、大抵のリスクには対応できるのではないでしょうか。

 ちなみに、もし、私の考えていたリスクが一つも発現せず、1000万円が丸々残ったら。。。。葬儀代を差し引いた額を、相続した人に差し上げます(笑)。

にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ
↑ランキングに参加しています。クリックして頂けると幸いです。