「バイトテロ」は、くら寿司の身から出た錆である

2019-03-01        |  

 

 くら寿司等、チェーン店やコンビニでの愚行の動画をネットにアップするアホな人達が話題になっています。いわゆる「バイトテロ」、行為自体は結構前からあったように思いますが、この言葉は最近初めて知りました。

 くら寿司はバイトに対し法的措置の準備をしているそうで、これを支持する意見が多数のようですが、私の意見は違っています。

 もちろん愚行の主はアホだし擁護するつもりも無いのですが、本質的には、チェーン店側のビジネスモデルの問題だろうと思っています。

 以前から書こうとは思っていたのですが、既に似たような記事がいくつか出ています。

 ただ、多数意見は、「バイトに対し断固たる処置」でしょうから、上に挙げた記事と内容は重複しながらも少し書いてみます。

下久保ダム脇の低地から急坂を上る(群馬県藤岡市)
群馬県藤岡市

チェーン店の抱えるリスク

 言うまでもないことですが、チェーン店やコンビニが、あんなに沢山の店舗を運営できているのは、ひとえにバイトのおかげです。大量のバイトを低賃金で使い捨てる、というのが彼らのビジネスモデルなのです。

 バイトには、就労前で社会人経験の無い者が多く含まれており、どうしても学校等での悪ふざけがバイトに持ち込まれやすい。また彼らがバイトしているのは、家族を養う等の切迫した事情によるものは少なく、ほとんどは自分の小遣い稼ぎのためでしょう。だからあのような悪ふざけに対して自ら歯止めをかけにくい。

 このように未熟者を大量に雇うと、不心得者が一定割合で含まれるのは避けられないと考えられます。それは、低賃金で大量にバイトを確保するという「おいしい思い」の見返りでもあります。

 そして、店舗で働いているのはほとんどバイト。店舗の運営のほとんどを、時給1000円以下のバイトの良心に委ねているという、非常に心許ない体制になっています。

 ここは企業側もリスクとして押さえておかなければならないところのはずです。

 にも関わらず、未熟なバイトをコントロールできないくらいに大量に雇い、簡単に食材にいたずらできるような環境に置いていたわけです。効率やコストを最優先した結果でしょうか。

バイトに法的措置をとるそうだが、社内に責任を取る者はいないのか?

 不思議なのは、くら寿司の一連の件を見ていて、登場しているのが、張本人の他には「くら寿司本体」しかいないこと。だから端から見ていると、一連の事件について、「くら寿司本体」が直接に二人を相手取って、全責任を負わせようとしているように見えます。自らの構造的な問題を反省することもなく。

 例えば、店長やその代理、あるいは統括部門等は、当時どうしていたのでしょうか。あの行為を直接していたのはバイトですが、彼らを直接に監督・指導する者がいれば、その人達にもスポットを当て、彼らにどのような教育を行ったのか、どのような勤務体制で店舗を運営しているのか検証する、というのが当然あるべき手順です。でも全然話に出てきません

 もしかしてそんな者は存在せず、厨房にバイト野放しなんですか?

 だから責任を取らせようにも、責任を取らせる先が当のバイトしかいないんですか?

 だとしたら裁判起こして勝てるものなの?

くら寿司「全店舗勉強会」

  • 本項はあるブログに書かれていて、私も「そうだな」と思ったことを書いてみます(本来ならそのブログを紹介するべきですが、見失ってしまいどうしても見つかりません。すみません)。

 くら寿司の対策の一環として「全店舗勉強会」というのを行うそうです。

くら寿司「全店舗勉強会」開催について

  1. 携帯・スマホ・SNSに関するルールの再徹底
  2. SNSが拡散・炎上した場合の企業および個人に対しての影響と処分
    (ケーススタディーを用いての未然の防止)
  3. 衛生・食材の取り扱いに関する基本の再徹底

 記載された勉強内容の順番が、SNSの扱いに重点が置かれ、食材の取り扱いに関する項目は最後に申し訳程度に書かれているのみです。

 本社からすれば、けしからんのはSNSなのかも知れませんが、これって、SNSで拡散したから悪いんじゃなくて、食材を不衛生に扱ったから問題なのですよね。SNSってその問題が露見したただのルートに過ぎないのでは?

 まぁ、この会社の本部が最も気にしているのは客ではなく社会や株主なのでしょうから、真の問題点よりも、問題点が露見したことの方が許せなかった、ということだと思います。

身から出た錆

 「バイトテロ」というネーミングからもわかるように、この手の出来事について、多くの人はバイト側に関心があるようです。「彼らには想像力が欠如している」と言われていますが、確かにその通り。

 でもそのような浅はかな若者なんて、いつの時代にもいます。バイトテロを起こした張本人をクビにして急遽勉強会をしたところで、どうせ忘れた頃にまた似たような人間が入ってきますよ。

 やはりチェーン店側の構造的な問題として捉える必要があります。確かにバイトテロを起こした張本人はアホではありますが、一方で、そんな人間を雇って野放しにしているチェーン店側にも大いに問題があります。身から出た錆なわけです。

 にも関わらず、自らの問題については触れることさえせず、ただバイト側だけに問題を押し付けて、法的措置とか勉強会とかやったところで、たかが知れているんじゃないか?と思います。

 でも本質的な問題には今後も触れないでしょうね。何といっても安く大量にバイトを雇うことの旨味は手放したくないでしょうから。

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