なぜ日本で「長時間労働」が是正されないか、考えてみた

2019-02-11        |  

 

 最近、長時間労働が問題になっていますよね。正確には、長時間労働は昔からあって、ただ最近ようやく「問題視」され始めた、ということなのでしょう。

 今回は長時間労働について考えてみたいと思います。

★見渡す限り畑と山(東京都西多摩郡日の出町
日の出町

労働者が長時間労働を行うのは特異だと思う

 私が特異だと思うのは、経営層でもない、その会社の将来に責任を負う必要のない単なる労働者が、必死に長時間労働をしている点です。

 経営層なら分かりますよ、会社をつぶしたらたまらないですからね。でも往々にして、経営層は権力に任せて「やれ」と他人事のように発破をかけるばかりで、その負担増は全て現場の労働者がかぶっている

 そういえば、日本では、先進国のなかもでも有給の取得率が大変に低いらしいですね。

有給取得率、日本が3年連続最下位。取得すると「罪悪感を感じる」は世界最多

日本人は有給休暇の取得率と取得日数の両方で、世界最下位となった。取得率は50%で、同調査において3年連続で最下位。取得日数は10日で、アメリカやタイと並び最下位だった。

有給休暇を取得しない理由についての日本人の回答は、「人手不足」が1位となった。2位は「緊急時のために取っておく」で、3位は「仕事する気がないと思われたくない」だった。

 一方で残業も多いですよね、しかもサービス残業が。

なぜこんなに働きづくめなのか

 何で日本人は、有給の取得が少なく残業まみれ、こんなに働きづくめの状態なのでしょうか。理由を少し考えてみました。 

  1. 一人あたりの業務量があまりに多過ぎる。
  2. 「自分が欠けることによって、業務の穴を空けてはいけない」という倫理観。
  3. 「とにかく働き続けるのがよい」という価値観と、その価値観への同調圧力。

 本当は、認められている休暇はどんどん消化すればいいのだし、それで業務に穴が空いてしまうなら、必要人員を確保するなり、業務の見直しを行わない経営側が悪いのです。

 でも、経営側にその種のイニシアチブが働くことはほとんどありません。死者が出て社会から叩かれたり(ワタミ、電通)、バイトが集団ボイコットしたり(すき屋)と何らかの圧力が無いと何も変わらない、というのが、多くの職場での実態です。

 最近やっと国が働き方改革の法案を通して、これに取り組む企業も増えてきました。しかし、具体的にどのような形で長時間労働を是正するかは現場任せ、経営層が積極的に大ナタをふるうケースは、(皆無とは言いませんが)稀でしょう。

 その稀な一例を挙げておきます(うらやましくなってしまうから読まない方がいいかも?)。

「残業ゼロ」を73ヶ月間続けた記録

労働時間を削減することに経営的なメリットが無い

 経営層が、どんなに現場へ仕事を詰め込んだところで、労働者は自らの倫理観や同調圧力などにより、有給も取らず、残業を進んで行うことで、自動的に労働力を絞り出してくれます。何で「社員の仕事を減らそう」などと考えてあげる必要があるのでしょうか。経営的なメリットが無いですよね。

 ついでに言えば、多くの日本企業って、生産性もないし、文化的な価値も持たない業務に必死なように見受けられます。

 ISOナンチャラか何か知らないけど、やたらと作る書類を増やしたり、ルールを厳しくしたり、会議を沢山設けたりして、労働力不足が叫ばれているなか、それって本当に必要なの?と。

 それは、労働者が有給を放棄したり、残業を進んでやってくれるからこそ可能なのであって、労働者が本格的に権利を主張し始めた場合、こんなことのために労働者へ対価を支払うなんて馬鹿らしいと考えるほうが正常だと思いますけどね。

 逆に言えば、時間外労働力にまともに対価が払わないのが当然の状態では、そのような業務に対して淘汰の力が働かない、いやそれどころか、どんどん拡大していく一方となるわけです。

おわりに

 経営者からの過大な要求に労働者が応えてしまうと、業務体系が更に過密になり、余計に業務に穴を空けづらくなる…という悪循環が発生します。これが長時間労働がなかなか是正されない根源ではないでしょうか。

 これで残業代をはらってなければ、立派なブラック企業の出来上がりです。

  • 上述の働きづくめの理由3項目のうち、今回は項番1(業務量)の話だけになってしまいました。そのうち、項番2(倫理観)・項番3(同調圧力)についても書きたいと思います。

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